第11回「わん句にゃん句」発表
毎日 あっちっちですね!動物園のレッサーパンダが、思いがけない熱波に昇天とか。。。合掌。ところが今朝は、待望の雨、すっかり涼しくなりました。猛暑にまいっていた私も、生き返ったような気持ちです。
第11回「わん句にゃん句」発表されておりま~す♪
http://www.geocities.jp/hh_nippa/wanku/index.html
毎日 あっちっちですね!動物園のレッサーパンダが、思いがけない熱波に昇天とか。。。合掌。ところが今朝は、待望の雨、すっかり涼しくなりました。猛暑にまいっていた私も、生き返ったような気持ちです。
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5/10 四ッ谷龍
(ろうけんのまつげながくていちごえん)
(よつやりゅう)
「老犬」の長い「睫毛」から、穏やかな性格や落ち着いた風貌まで浮かぶ。
「苺」は夏の季語。でも最近は「苺」の消費量が最も多いのはクリスマスの頃らしい。
以前、冬苺の産地として有名であった静岡県久能山の南面の石垣を利用して栽培する石垣苺を摘みに行ったことがある。近年、ハウスによる温室栽培が急速に進んで、冬もたくさん出回るようになった。通常、苺狩の期間は、1月~5月中旬。若葉から梅の実がのぞく頃、ようやく露地ものの「苺」が店頭に並ぶ。
5/9 石橋辰之助
(いぬつれてあゆみつかれしあおあらし)
(いしばしたつのすけ)
木々の緑がひときわ濃くなった。明るい新緑の中、強い風が吹きわたる。5月の嵐はメイストームともいう。
明治42 年、東京・下谷生まれの辰之助は、まさに「青あらし」のような人生を歩んだ。「馬酔木」を経て、高屋窓秋とともに新興俳句運動の「京大俳句」に参加。さらに新興俳句の総合誌「天香」を西東三鬼らと創刊。新興俳句弾圧事件で「京大俳句」同人らと検挙され、作句を中断。戦後は「新俳句人連盟」に参加。昭和23年、急性結核により39歳で死去。
5/8 山口誓子
(いぬはしょにあえぐこくはんのしたをだし)
(やまぐちせいし)
立夏を過ぎた頃、1日ごとの気温上昇率は最大に近くなるのだとか。早くも夏到来という感じである。人間は、暑くなると汗を出して体温の上昇を調節する。しかし、足の裏にしか汗腺がない犬は、舌を出してハアハアと「暑に喘ぐ」ように息をして体温を調節する。長く突き出た舌に「黒斑」を認めた。
犬の舌は、健康的なピンク色をしているが、チャウチャウのように全体に青黒い色をしたもの、北海道犬や甲斐犬など、生まれつき舌に青黒いまだらを持つ犬種もいる。
5/7 篠原 梵
(いぬがそのかげよりあしをだしてはゆく)
(しのはらぼん)
無季だが、このように独特の視線で犬を詠んだ句は珍しい気がする。
「葉桜の中の無数の空さわぐ」で知られる篠原梵は、東大卒業後、中央公論社を経て中央公論事業出版社長となる。俳句は臼田亜浪(あろう)に師事。1975年10月、家族とともに郷里・松山に帰省中、肝硬変を発病し、1週間後に死去。
加藤楸邨、中村草田男、石田波郷とともに人間探求派として世に出ながら、不思議なほど梵のことは知られていない。俳句史の中でも影が薄い。なぜなのだろう。
5/6 細川和子
(ひろわれしいぬあらわるるりっかかな)
(ほそかわかずこ)
今日は立夏。二十四節気(にじゅうしせっき)では、この頃から立秋の前日までを夏としている。拾われた犬が、洗われてきれいさっぱり、家族の一員となった記念日でもある。心から「よかったね」と思う。
二十四節気は、太陽年をその黄経に従って24等分して、季節を表すのに用いる中国古来の語。立春、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨、立夏、小満、芒種、夏至、小暑、大暑、立秋、処暑、白露、秋分、寒露、霜降、立冬、小雪、大雪、冬至、小寒、大寒がある。
5/5 峰村浅葱
(いぬのめにはなせばこたうこどものひ)
(みねむらあさぎ)
5月5日は「子供の日」。端午(たんご)または菖蒲(しょうぶ)の節句ともいう。
誕生して初めての初節句は、武者飾りや鯉幟を贈るのが習わしとなっている。五月人形、飾兜、幟(のぼり)、吹流し、矢車、粽(ちまき)、柏餅、菖蒲湯、すべて夏の季語。菖蒲は、剣状の葉や強い香りが、邪気を祓う霊力があるとされ、子どもの生命力を強くするという。
「犬の眼に話せば答ふ」から、作者にとっては犬が、かけがえのない我が子のような存在であることがよくわかる。
5/4 丑山霞外
(はなずおういぬはあうらのやわらかし)
(うしやまかがい)
初めて「花蘇枋」を目にしたとき、ぎょっとした。どぎついほど濃い紫紅色の細かな花が、まだ葉が出ない箒のような枝に直接、びっしりかたまって咲いていた。
花名は、そのあざやかな花が、インドやマレーの蘇枋染めの色に似ていることから。中国原産で中国名は紫荊。樹高は7mにもなり、枝は分岐しながら斜めに伸びあがる。秋には長さ5~7cmの褐色の豆果が垂れ下がる。
晩春を彩る華やかで物憂い感じの「花蘇枋」の下を行く、伸びやかな犬の「足裏」。
5/3 篠原鳳作
(いぬといてはるをおしめるすいふかな)
(しのはらほうさく)
船旅の途中、陸にあがった「水夫」が、どこからか姿を現した犬と並んで、つかのまの休息を楽しんでいる。
「満天の星に旅ゆくマストあり」「しんしんと肺碧きまで海の旅」「幾日(いくか)はも青うなばらの円心に」は、鹿児島県出身の鳳作(1905~36年)が、長崎鼻を訪れたときに詠んだもの。
宮古中学の教諭だった鳳作が、夏休みに姉の住む那覇市まで船旅をしたときの句だと思うと、南の海の真っ只中、肺まで海の碧に染められるような感覚が伝わる。今日は憲法記念日。
5/2 高野素十
(いぬがきてねこかけのぼるはなあんず)
(たかのすじゅう)
雪国の春を彩る「花杏」は、中国原産の果樹。たんに「杏」といえば実のことで、信州が主な栽培地。葉に先立ち、五弁の花があでやかに開くと、一面「杏の里」の景観がひろがる。
梅や杏や桜や桃がいっせいに開花したら、見分けるのが難しいと思っていたが、「花杏」は、花がついている根本がとても赤いことに気づいた。よく見ると幹や枝も赤みを帯びている。どこか「猫かけのぼる」木にふさわしい気がする。
有名な句に「一村は杏の花に眠るなり 星野立子」。
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