犬が来て猫かけのぼる花杏
5/2 高野素十
(いぬがきてねこかけのぼるはなあんず)
(たかのすじゅう)
雪国の春を彩る「花杏」は、中国原産の果樹。たんに「杏」といえば実のことで、信州が主な栽培地。葉に先立ち、五弁の花があでやかに開くと、一面「杏の里」の景観がひろがる。
梅や杏や桜や桃がいっせいに開花したら、見分けるのが難しいと思っていたが、「花杏」は、花がついている根本がとても赤いことに気づいた。よく見ると幹や枝も赤みを帯びている。どこか「猫かけのぼる」木にふさわしい気がする。
有名な句に「一村は杏の花に眠るなり 星野立子」。
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