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March 2007

備忘録 1~3月に観た映画より

「忘れえぬ想い」「夏物語」「甘い人生」「バンジージャンプする」「地上満歌」「ヒットラー 最期の12日間」「小さな中国のお針子」「マスクⅡ」「シェーン」「アンダーワールド」「魚と寝る女」「中国の鳥人」「集団左遷」「お墓がない!」「蘇る金狼」「チルスクの夏」……

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干潮に犬遊びゐる蘆の角

3/31      富田木歩

(かんちょうにいぬあそびいるあしのつの)

(とみたもっぽ)

蘆の角」は、水辺に群生するイネ科ヨシ属の多年草蘆の新芽のこと。水辺の泥土から、鋭くとがって角のような青い蘆の芽が、つんつん突き出している。蘆牙(あしかび)蘆の芽角組む蘆蘆の錐(きり)ともいう。

あしかびは、蘆の若芽を指す古語。その由来は『古事記』まで遡る。 天地の初め、世界がまだ大空を漂っていた頃、ウマシアシカビヒコジ(宇摩志阿斯訶備比古遅神)という神がいた。「葦の角」に象徴される万物の生命力を神格化したのであろう。

(わん句カレンダー)

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第121回ハイブリッド研究会 講師に

Kさんと打ち合わせたあと、ひょんなことから、予定を変更してハイブリッド研究会に参加させていただくことに。

これは、「21世紀の食品産業の変化を展望しようということで、食品関係の話題、各自が日ごろ抱える問題点などを切り口にして、食品産業に関心のある異業種の仲間が寄り集まり、時には外部講師を招いて、それぞれ違った角度から討論し、問題意識を持って前向きに研鑽する研究会」だということです。

この日は、「薩摩の焼酎文化が文明に」というテーマ。飲食文化研究所の立山雅夫さんが2時間にわたり熱弁。柴田書店の「居酒屋」という専門誌の編集長をつとめ、「薩摩焼酎」の本を発行することに情熱をそそぎ、鹿児島の芋焼酎ブームの火付け役になった立山さん。焼酎がこれほどまでに、世の中に受け入れられることになった理由がわかったような気がしました。

ところで私、代表の西戸さんから、ひょんなことから、次回の講師を仰せつかりました。ひとことでいうと、「蕎麦好きによる蕎麦案内」。3月17日、午後3時半より、株式会社アスペックス テストキッチンにて(℡03-3663-6708)。

http://www.foodscore.com/hybrid/nh1.html

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犬小屋に故人来てゐるさくらどき

3/30   飯島晴子 

(いぬごやにこじんきているさくらどき)

(いいじまはるこ)

「犬小屋に」死者ているような「さくらどき」の静けさ79歳で自ら命を絶ち、すでに七回忌を過ぎた飯島晴子

その評論で、「言葉が言葉になる瞬間が無時間であること」「人間の意識の底の方の形をなさぬ不分明なところから偶然釣り上げられて、意識を通って更に、意識を未知の先の時空までのばす、そういう強力な言葉の出現」に支えられるものが俳句だと述べている。

の老いと向き合ううち、次第に見えない世界へと入り込んでいったのであろうか

(わん句カレンダー)

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神田 やぶそば

打ち合わせを終えて、夕刻入店。せいろうと春野菜の天ぷらをいただきました。蕎麦は、蕎麦粉10、小麦粉1の外一。クロレラで緑色をつけています。こちらの洗面所は、店舗を出た外に、離れのようにあります。清潔で、落ち着いた雰囲気。飲食店はどこでもそうですが、トイレもぜひチェックしたいもの。

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考える

さいばら天気さんの「俳句図鑑」シリーズ「考える」に、私の句を取り上げていただきました。ありがとうございます

http://tenki00.exblog.jp/

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耳長き犬の顔上げ桜南風

3/29     笠 真木
(みみながきいぬのかおあげさくらはえ)
(りゅうまき)
「耳長き犬」とは、ミニチュア・ダックスフントのような長く垂れた耳の犬のことであろうか。うちの犬も垂れ耳だった。こちらへ一心に駆けてくるとき、垂れた耳が、ディズニー・キャラクターの象のダンボみたいに、ひらひらと大きく揺れていたのは実に愛らしかったなぁ。
桜南風」は、さくらまじともいい、春の季語。桜前線より先立つ時期に、花を誘い出すかのように吹き出す、やや強い南風。
桜の咲く気配を感じとったかのように「顔」を「上げ」る「耳長き犬」が可憐。
(わん句カレンダー)

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豊島屋本店 蕎麦味噌

千代田区猿楽町に本社のある「豊島屋」は、慶長元年といいますから、1596年創業。毎年、雛祭りの時期に売られた白酒は、「江戸名所図会」にも描かれたほど評判に。初代豊島屋十衛門の白酒は、桃と白酒の彩りがめでたく、雛祭りの時期には、店の前に、医師ととび職も待機して、殺到する客の怪我に備えたといいますから、その繁盛ぶりは大変なものでした。

現在も白酒を販売。白酒は、アルコール分が10パーセントほどあるそうです。また、大吟醸や清酒やみりんなどを醸造しています。店舗で、酒粕や蕎麦味噌も手に入ります。

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朧夜にまだら模様の迷ひ犬

3/28     吉川駄郎   

(おぼろよにまだらもようのまよいいぬ)

(よしかわだろう)

「まだら模様の迷ひ犬」と「朧夜」の妙。駄郎とは、漫画家の山藤章二さんを宗匠とする駄句駄句会のメンバーである作家吉川潮さんの俳号。

私は、毎月、点々句会でご一緒していた。駄郎さんの鋭いツッコミにひやっとしたり、おなかを抱えて笑ったり。文字どおり抱腹絶倒の句会である。

(わん句カレンダー)

主な著書に『流行歌・西条八十物語』江戸前の男 春風亭柳朝一代記』(新田次郎文学賞)『江戸っ子だってねえ 浪曲師広沢虎造一代』『浮かれ三亀松』『本牧亭の鳶』がある。

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帝劇三月特別公演 森光子「雪まろげ」

「森光子が豪華キャストと贈る、涙と笑いの傑作喜劇!」とチラシにあります。最終の第3部の開演にぎりぎり間に合いました。森光子の舞台を観ることができてよかったと思います。

森光子は、芸者・夢子を愛らしい声としぐさで演じています。決して湿っぽくはないのですが、1時間足らずの間に、3度ほど涙があふれました。

特に、最後のあこがれた男を見送るシーン、つぶやきの「間」が秀逸。舞台を終えて、コーテンコール。観客にとてもゆっくり、丁寧にお辞儀をする森光子。なにかにとりつかれたような、時間が静止したような瞬間。それだけでも、とてつもないものを見たような気がしました。

帝劇を出て、日比谷公園を散策。庭園横の桜が咲いていました。

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春の昼蛇口全開犬洗ふ

3/27    山田淳子

(はるのひるじゃぐちぜんかいいぬあらう)

(やまだじゅんこ)

「春の昼」は、眠気を誘われるような、うららかさが全身を包みこむような春の昼間のこと。春昼(しゅんちゅう)ともいい、音読みも心地よく響く。夏の季語である炎昼の過酷さとは異なり、のどかでゆっくりと時間が流れている。

まさに春爛漫、春風駘蕩といった満ちあふれた中のけだるさを感じる季語。が、この「蛇口全開」という言い切りは、まさに眠気を払うような爽快さにあふれている。あたたかな春の日差しの中、全身をくまなく洗われている犬の気持ちよさそうな表情も浮かぶ。

(わん句カレンダー)

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松翁 牡蠣そば

山の上ホテルを常宿にしていた作家・池波正太郎が足しげく通っていたという。細く香り高い、完璧ともいえる蕎麦には、今や老舗の持つ風格すら漂っています。

いつも二色もり(1000円)をいただくことが多いのですが、10月から2月にかけては、やはり牡蠣そば(1900円)が絶品。とろりと半濁した、いわゆるポタージュ系蕎麦湯も大好き。鉄瓶で出される蕎麦湯、これを飲まずして、「松翁」は語れません。

私が蕎麦好きの方をご案内すると、皆ファンになってしまう、自信を持ってオススメできる蕎麦屋の1つ。

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呼べど来ぬ犬に餌を置く春星下

3/26    北野民夫

(よべどこぬいぬにえをおくしゅんせいか)

(きたのたみお)

放れたまま戻ってこない犬の名を呼び続けて、あちこち探し回ったが、とうとう夜になってしまった。腹をすかしているのではないか、心配だ。せめて「餌」を入れた器を置いて待っていよう。

頭上には「春星」。たくさんの一等星がきらめくような冷涼な感じの冬の夜空にくらべて、春のおぼろげな夜空の「春星」の光はやさしい。

中村草田男主宰の「萬緑」に投句していた作者は、みすず書房の社主でもあった。

私は、この出版社の白い装丁の書物が好きで、昔からの愛読書も少なくない。

(わん句カレンダー)

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銀座 よし田 蛎そば

創業明治18年。銀座中央通りにある老舗ですが、気さくな町のお蕎麦屋さんという感じ。昼夜続けての営業も有り難い。鶏団子を衣なしで揚げたコロッケそばが名物ですが、今の時期の季節メニュー「蛎そば」を注文。岩手の大沢漁港から取り寄せたという牡蠣は身が大きい。つゆは関西風と関東風の二種類から選べます。若布、三つ葉、柚子ものっています。

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犬猫の目やに親しき朧かな

3/25   三橋敏雄 

(いぬねこのめやにしたしきおぼろかな)

(みつはしとしお)

「犬猫」に「目やに」はつきもの。以前はよく、「目やに」を付けたままの「犬猫」をよく見かけたが、最近は、犬も猫も室内飼いされ、「目やに」が出ていたとしても、こまめに拭きとってもらうため、たいてい目許はきれいだ。

「戦争」と題する無季57句を山口誓子に激賞された敏雄は、西東三鬼が在職していた貿易商社に入社、三鬼のただ1人の部下として仕えた。

俳句の授賞式などで、私は、生前の敏雄に何度かお目にかかった。構えるところなく若い俳人とも気さくに交流されていた姿が印象的。

(わん句カレンダー)

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すみれ

070324_2 070324_ 毎朝、さまざまな草花が新しい表情を見せてくれます。こちらでも、できるだけその驚きを紹介したいなあ思います。ですが、草花の成長の早さに、なかなかアップが追いつかなくて。なんとも忙しい季節です(笑)。

スノーフレークは、白い花を1日ごとに増やしていきます。最初の一輪は上向きでした。でも、今ではみんな下向きになっています。今年もすみれの花が開いてきました。なんだか、ほっとします。

  かたまつて薄き光の菫かな  渡辺水巴

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鎌倉 俳句&ハイク

半日、鎌倉を散策。銭洗弁財天(宇賀福神社)~源氏山公園~化粧坂~寿福寺へ。境内で「俳句ポスト」なるものを発見。添えられてあった投句用紙によると、選者に星野椿さん星野高士さんのお名前が。以前、こちらへ吟行に来たとき、このお二人にお会いしたことを思い出しました。

投句用紙に広告が出ていた「道たいクリニック」とは、句会でごいっしょしている雄伍さんのご実家でしょう。雄伍さんから、「うちの病院で、高浜虚子が亡くなった」とうかがったことがあります。雄伍さんは、星野高士さんが主宰する句会で俳句を始められたとか。

その虚子の墓のあたりも、静まりかえっていました。

 虚子とのみ墓石にあり冬ぬくし   吉田悦花

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春の月見上げ老犬うーと啼く

3/24   窓烏

(はるのつきみあげろうけんうーとなく)

(まどがらす)

薄絹で覆ったように甘くかすんだ「春の月」。やわらかく、あたたかな感じで、朧月、春月ともいう。月の満ち欠けとともに起伏豊かな人()生、母性をも感じる。「うーと啼く」「老犬」もいい。「窓烏」とは、女優の吉行和子さんの俳号。

2年ほど前から、毎月句会でご一緒している。いつもたおやかな窓烏さんの、俳句に対する内に秘めた情熱はすごいものがある。「春の月」は、窓烏さんに似つかわしい季語のような気がする。

「春満月犬の鎖のぬれてをり  小林玲子」は、まんまるに潤んだ「春満月」。

(わん句カレンダー)

 

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お茶の水 おきなわ軒

JRお茶の水駅からすぐ。30年来この場所で営業されているそうです。私が初めて入ったのは、5年ほど前。まだ地下で営業していたときでした。私は10年ほど前、沖縄での取材旅行から戻ってから、沖縄料理を求め、渋谷などの専門店をよく訪ねました。その頃はまだ、こちらのお店は存じませんでした。

数年前、リニューアルして、ビルの2、3階を占めるようになりました。知る人ぞ知るお店でしたが、「沖縄ブーム」で、こちらのお店もピーク時は混み合っているようです。

沖縄料理といっても、宮古島風という感じ。素朴というよりは、やや洗練された和風テイスト。ゴーヤチャンプルはじめ、海ぶどう、とうふよう、ラフティ、ワーヌミン、ソーキといった豚肉料理、青パパイヤや紅芋や島ラッキョウといった独特の食材もあります。

もう何度もうかがっていますが、私はいつも夜、酒の肴が中心。まだ、こちらの沖縄そばを注文したことがありません。今度ぜひ、沖縄そばをいただきたいと思います。

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傾聴の全き小犬草の餅

3/23   大鋸颯人

(けいちょうのまったきこいぬくさのもち)

(おおがさっと)

「傾聴」とは、耳を傾けて熱心に聞くこと。人と対峙するときの基本姿勢でもあり、その大切さはよく知られている。しかし、日ごろ実践できているかというと、なかなか難しい。

人の話にひたすら耳を傾け、相手の言いたいことを捉え、心の声に思いを馳せる。相手を認め、受容する。それができるのは、実は犬なのかもしれない。

いちずに主人を慕う、完全で欠けたところのない愛犬を作者は、「傾聴の全き小犬」と讃えている。蓬がたっぷり入った野趣豊かな「草の餅」の香に安らぎながら。

(わん句カレンダー)

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神楽坂 蕎楽亭

いつうかがっても、香り高い蕎麦を提供してくださる、安心していただくことができるお店、という気がします。最近、ソバリエの間でも、評判が高いというのも当然といえるでしょう。

蕎麦湯がまた、とっても美味しい。この日は、護国寺~江戸川橋~牛込~神楽坂と歩いたせいか、蕎麦湯をいただいて、ほっとしました。最後の写真は、同じく神楽坂にある「志な乃」。

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水ぬるむ犬と子供の渡し舟

3/22     吉村公三郎

(みずぬるむいぬとこどものわたしぶね)

(よしむらこうざぶろう)

「渡し舟」に乗る犬と「子供」の表情まで目に浮かぶ映像的な句。と思っていたら、作者は、「安城家の舞踏会」「偽れる盛装」「越前竹人形」「夜の河」など、文芸ものから社会派まで幅広い作品で知られた映画監督。

モンタージュ論など、俳句と映像は通じるところがある。五所平之助もそうだが、俳人としても知られる映画人は少なくない。

ところで、五所監督が亡くなられた1981年って、水原秋桜子、伴淳三郎、芥川比呂志、横溝正史、市川房枝、宮本常一、堀口大学も逝去したのだなぁ。

(わん句カレンダー)

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アップルゼラニウム

丸い葉にふれると、りんごのような甘い芳香がします。昨年4月、白い可憐な花を咲かせました。その後、どんどん茎を広げています。

私の部屋に置いていたときは、日照不足だったのか、茎が細長くひょろひょろしていたのですが、冬の間、室外に出しておいたところ、意外な強さを発揮。茎も太く、葉も厚くなった気がします。よく見ると、小さな蕾がたくさん。白い花がひとつ開いていました。

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尼の数珠を犬もくはえし彼岸かな

3/21      飯田蛇笏

(あまのじゅずをいぬもくわえしひがんかな)

(いいだだこつ)

愛犬ジョニーの遺骨を「彼岸」に合せて、ある霊山へ散骨することに決めた。遺骨の一部は年末に、先祖の墓の隣にある先代犬ジョン万次郎の墓の傍らに埋めたのだが、いろいろ考えた末、やはり自然に還すのがよかろうということに。

さて蛇笏といえば、「芋の露連山影を正しうす」「死骸(なきがら)や秋風かよふ鼻の穴」「をりとりてはらりとおもきすすきかな」が有名。

山梨県に生まれ、早稲田大学在学中に「ホトトギス」で頭角を現し、のちに「雲母(うんも)」を主宰。

(わん句カレンダー)

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スノーフレーク

細長い葉がひょろひょろ伸びていたので、水仙の花かなあ?と思っていたら、なんと、鈴蘭によく似た釣鐘のかたちをした白い花が一輪開きました。スノーフレークです。そういえば、昨年も花を咲かせてくれました。

ふつう、下向きで、花びらの中はよく見えないはずなのですが、わが家のスノーフレークは、なぜか上向きで、堂々と花びらを広げています。近所のお店の前の花壇にも同じ花が群生して、白い花をたくさん咲かせていますが、こちらはすべて下向き。わが家の花とはかなりイメージが違います。うしろに見える紅色の花は、ずっと咲き続けるクリスマス・ローズ。

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犬降ろす地面そこから草青む

3/20   岡田由季

(いぬおろすじめんそこからくさあおむ)

(おかだゆき)

地中から草の芽が頭をもたげることを下萌(したもえ)、草萌というが、それから少し日が経って、さらにあたたかくなり、草が伸びて色鮮やかな緑を深めていくことを「草青む」という。

小犬か、あるいはまだ歩き始めてまもない仔犬だろうか。抱きかかえている犬の四肢をそっと地面にふれるようにおろした。犬が立った「そこから」ぱぁっと草の青みが増したように見えた。

これから、ひと雨ごとに寒さがやわらぎ、ひと雨ごとに草も育ち、春も深まる。そして犬も育っていくのである。

(わん句カレンダー)

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ヒヤシンス

あざやかな青紫の花が、もう長いこと咲き続けています。ヒヤシンスの球根は、水栽培も容易ですが、もともと強い花なんだなあ。そういえば私、昔、ヒヤシンスの句を詠んだのだけれども、はっきり思い出せません。たしか。。。

 ヒヤシンス部屋に電磁波集まれり  吉田悦花

という句だった気がします。

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春一番人犬鴉田に出でぬ

3/19   秋澤 猛

(はるいちばんひといぬからすたにいでぬ)

(あきざわたけし)

「春一番」は、立春から春分の日にかけて吹く南風。つまり、321日頃までに日本海に発生した低気圧が、発達しながら通過するときに発生する突風で、嵐を思わせる。

「春一番」が吹き、真っ先に「田」に飛び出したのが、「人犬鴉」だった。「春一番」に続く「人犬鴉田」という、漢字の連なりが、視覚的にもユニーク。

作者は、明治39年、山形県酒田市生まれ(ご健在ならば100歳になられるのかしら)。昭和初期から「ホトトギス」「馬酔木」に投句し、昭和27年、秋元不死男に師事。

(わん句カレンダー)

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手打蕎麦切 千住 竹やぶ

北千住駅から、駅前商店街のにぎわいを抜け、徒歩20分くらい。日光街道(国道4号線)を渡って、間違えて反対側に歩いてしまったので、たどり着くまでにかなり時間がかかりました。

店内に入ってすぐ、左手にカウンターがあります。右手の小上がりは喫煙可の席のようですが、それより奥のテーブル席や離れは禁煙とのこと。店内は、まだ新しく、木の香が漂うような、モダンな和の空間。白い玉砂利が敷き詰められ、細竹が植えられた坪庭がガラス窓越しに見えます。離れへの通路には甕や石臼が置かれ、独特の雰囲気。奥まった個室は、茶室のようなおもむきがありました。

長野県大鹿村の契約栽培の農家から直送される蕎麦の実を、自家貯蔵し、その日に使う量だけを毎日、自家製粉しているそうです。蕎麦は繊細で、コシが強い。水きりもちょうど良く、みずみずしい。口中に含むと、しっかり香りが広がります。ただし、盛りは少なめ。量の少ない蕎麦を「バーコードもり」というのだそうですが、4口くらいで食べて終わってしまいそうです。

すっきり辛口の汁によく合います。薬味は、青葱、大根おろし、山葵。とくに山葵は、香りと風味が豊か。ご一緒した方は、人気だという天せいろの海老を召し上がりましたが、この天ぷらは、中がべちゃっとして期待はずれだったそうです。トロリとした蕎麦湯はとても美味しくて、私好みでした。

柏の「竹やぶ」とは親戚関係になるそうです。そのことを、旦那さんに尋ねましたが、そのときの応対は、残念ながら、あまり感じのよろしいものではありませんでした。

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学園の犬巨いなり卒業す

3/18  横山白虹 

(がくえんのいぬおおいなりそつぎょうす) 

(よこやまはくこう)

「学園の犬」の句から、たくさんの生徒たちと青春をともに過ごし、「卒業」を見送った犬の実話を思い出した。

ある高校に迷い込んだ犬は、10年以上にわたり、その生涯のほとんどを学校で過ごした。校内を自由に闇歩し、守衛さんに付き添い、職員会議に出席し、職員名簿にも番犬として記された。その死は学校葬として数千人が集い、校長が弔辞を読んだ。

1頭の犬の存在に、生徒や先生はどんなにか勇気づけられ、励まされたことだろう。「巨いなり」に犬に対する畏敬の念すら感じる。

(わん句カレンダー)

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食肉市場 お肉の情報館

品川インターシティなどによって大きく変貌を遂げた品川駅港南口。その隣には、東京都中央卸売市場、食肉市場・芝浦と場があります。そのセンタービル6階にある「お肉の情報館」へ。

こちらは、①食肉市場の業務と役割、②肉の生産・流通、③と場に対する偏見・差別の解消を目的として、平成14年にオープンしたそうです。と蓄解体作業の流れというコーナーでは、作業道具の実物が展示されています。AVルームもあるようなので、またぜひ見学できたらと思います。

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春寒やぶつかり歩く盲犬

3/17      村上鬼城

(はるざむやぶつかりあるくめくらいぬ)

(むらかみきじょう)

たしか教科書に載っていたのを目にして、鮮烈な印象がある。私は昨年、高崎・竜広寺にある鬼城の墓所もお参りした。

この犬のモデルとなったのは、旧鬼城宅近くの福田家のマルという犬だとか。鬼城には、「行く春や親になりたる盲犬」もあり、「闘鶏の眼つぶれて飼はれけり」「冬蜂の死にどころなく歩きけり」など、境涯俳句と呼ばれる。

聴覚を失いながらも高崎区裁判所の司法代書人として働き、10人の子供に恵まれた。「ホトトギス」で活躍し、座右の銘は「心眼」ならぬ「心耳」。

(わん句カレンダー)

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いつも居し犬撫でてをり卒業生

3/16      鈴木友寄枝

(いつもいしいぬなでてをりそうぎょうせい)

(すずきゆきえ)

学校の卒業式は、だいたい3月中に行われる。通学路の途中の家で飼われている犬であろうか、そこに「いつも」いる犬を「撫でて」いる。

毎日のように「撫でて」きたが、「卒業生」となって「いつも」とは少し異なる、あらたまった感じがうかがえる。

「卒業生」はもちろん、卒業式、卒園、卒業期、卒業証書、卒業歌、大試験、学年試験、進級試験、卒業試験、入学試験、受験、受験発表、及第、落第、入学、入学式、入学写真、入学児、新入生、一年生、入園、進級、進学、新学期、いずれも春の季語。

(わん句カレンダー)

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京橋千疋屋 アトレ恵比寿店 いちごパフェ

「千疋屋」といえば、フルーツ。私は20代の頃、原宿店のフルーツバイキングがお気に入りでした。こちら「アトレ恵比寿」内にある店舗は、喫茶室もあり、待ち合わせやミーティングに何度も利用しています。

この時期はやはり、新鮮な大粒イチゴをふんだんに使ったメニューが充実。この日、注目したのは、いちごパフェ! 見るからにデラックス。

お久しぶりの、ペット総合コンサルタントのKさんと、3時間にわたり情報交換。しっかり、フレッシュグレープフルーツジュース、イチゴパフェ、菜の花のカレー、アイスクリームのイチゴチョコ添え、フルーツテイをいただきました(凄っ)。

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チューリップの蕾&紫陽花の芽

チューリップの蕾がかなり膨らんできました。紫陽花のつんと尖った赤紫の芽がほぐれ、黄緑の葉が現れました。

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朝寝して犬に鳴かるる幾たびも

3/15   臼田亜浪

(あさねしていぬになかるるいくたびも)

(うすだあろう)

快い眠りの季節。眠り足りているはずなのに、なぜか眠たい。いつまでもふとんを抜け出せないでいる。

うちの愛犬は、毎朝5時起きだったが、寝たふりをしながら、家人が起き出すのをじっと我慢のコで待ち続けていた。しかし、老年になってからは、その辛抱も続かなくなったのか、散歩に対する執着がより強まったのか、決まった時間に鳴いて散歩を催促した。こちらが狸寝入りを決め込んでいると、いつまでも吠え続ける。

「朝寝」を許してくれない犬をちょっと憎らしく思ったこともある。

(わん句カレンダー)

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俳句誌「獐」3月号掲載

ご恵送いただいた「」(高島征夫主宰)の「近詠拝誦」欄に、「炎環」1月号の吉田悦花句より、次の2句を掲載いただきました。ありがとうございます。

 核分裂箱いつぱいの唐辛子     

 

 小春日や万歳の手の漂ひぬ

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犬の名を考へてゐる春の風

3/14   八木 健

(いぬのなをかんがえているはるのかぜ)

(やぎたけし)

犬の名を考へる」のは楽しい。

最近は、チョコ、モモ、マロンといった、スイーツを思わせる洋風の食べ物系が多い(そういえば、今日はホワイトデーですね)。

10年ほど前は、タロー、ジョン、ポチ、クロ、コロ、シロ、ラッキー、チビなど、犬としては古典的ともいえる和風の名称が上位を占めていた。でも、呼びやすい二音のカタカナ名の人気は不動といったところか。

作者は、NHKアナウンサーとして39年間勤務し、平成3年から10年間、NHKBS「俳句王国」の司会をつとめた。

(わん句カレンダー)

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もうすぐ60,000ヒット♪

思えば遠くに来たもんだあ~~なんて、コツコツとマイペースで歩いてまいりましたが、気がついたら、本家サイト「吉田悦子アーカイブス」が、もうすぐ60,000ヒットを迎えます。

これも、日日こちらにお立ち寄りくださる、みなさまのおかげです。キリ番をゲットしてくださった方には、ぜひ、 記念のプレゼントを差し上げたいと思っておりますので、じゃんじゃん、いえ、どんどん狙ってくださいね! 

http://homepage3.nifty.com/e-factory/

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ハクビシンのシンちゃん♪

忘れないうちに記しておきます。わが家の庭の金柑の木に、ハクビシンが来たのは、2月18日の夕方4時頃。ハクビシンは野生動物で、タヌキに似ていますが、タヌキよりも顔つきも体も細長い。長い鼻筋にハケで塗ったように白い線があるため、白鼻芯(ハクビシン)から、その名がついたとか。

私は、猟をする方から、山野で見かけるハクビシンについて、以前から聞いていました。しかし、近年、郊外の住宅地にも出没するようになったと、写真入で新聞記事として掲載されたこともある、知る人ぞ知る、注目の生物なのです。

そのハクビシンがわが家にも姿を現しました。驚きました。とても身軽で、金柑の木にするする登り、枝の先の小さな実をパクッ、パクッと丸飲みするように食べています。窓越しにじっと見ていましたが、こちらのことはあまり気にならない様子。正面から見ると、ペットのフェレットに少し似ています。つぶらな瞳にピンクの鼻をして、愛らしい。

よほど、この庭が気に入ったのか、家人によると、あたりが暗くなっても2時間以上も動き回っていたとか(ハクビシンは、もともと夜行性ですからね)。昨年も1度だけで、庭でも目撃例があったが、それ以来のこと。それから、「ハクちゃん(勝手に名付けました)、来ないかな」と、庭を眺めることが多くなりました。でも、その後、ぱったり姿を見せてくれません。

http://www.ax.sakura.ne.jp/~hy4477/link/zukan/niku/0005hakubisin.htm

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カートより乗り出す犬や春霙

3/13   小熊 幸

(かーとよりのりだすいぬやはるみぞれ)

(おぐまゆき)

「カート」とは、ペットを運ぶ乳母車のようなキャリー「カート」のことだろうか。

私は、遊園地のゴー「カート」を思い浮かべるうち、子供の頃、よく観ていた米国のギャグアニメ「チキチキマシン猛レース」を思い出した。

怪しい笑い声の犬ケンケンを相棒に、愛車ゼロゼロマシーンでレースに出場するブラック魔王。主人が悪巧みに失敗してビリになるたびに、「シシシシシシ」と笑うケンケンは、とてもユニークで憎めないキャラクターだった。

「春霙」は、雨と雪が同時に混じって降る。

(わん句カレンダー)

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薔薇&ヒヤシンス&姫リンゴ

薔薇の葉が日に日に育っています。姫リンゴの薄桃色の蕾もふくらんで。青いヒヤシンスも咲いてきました。

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石鹸玉仰ぐ小犬の鼻に消ゆ

3/12   岡部六弥太

(しゃぼんだまあおぐこいぬのはなにきゆ)

(おかべろくやた)

ふわふわと七つの彩を光らせて飛ぶ「石鹸玉」を不思議そうに仰いでいる「小犬の鼻」の先で消えてしまった、というメルヘンチックな句。

「石鹸玉」というと、しゃぼんだまとんだ やねまでとんだ  やねまでとんで こわれてきえた」という童謡が有名だ。作詞は「七つの子」「赤い靴」「青い目の人形」「兎のダンス」「証城寺の狸囃子」などを作った野口雨情(うじょう)。

二番の歌詞は、あまり知られていないが、雨情が早世した子を偲んで作ったとされる。せつなく美しい歌である。

(わん句カレンダー)

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Sファニー化粧品の勧誘

午後9時半、突然、Iと名乗る女性から電話あり。Sファニー化粧品を使用した感想を聞かれました。「いま、都合が悪いので」とお断りしたところ、「お肌にかかわることなので、ちゃんとお話を聞かないと」と、さらに食い下がり、最後は、「いま、お忙しいのでしたよね。またあらためてご連絡します」とかわされて電話を切られました。

なんだか一方的で、とても不愉快な電話でした。せっかくくつろいでいたところへ、理不尽な気がしました。そこで、こちらからSファニー化粧品の代表電話へ連絡し、今後、一切電話はしないでほしいこと、私の電話番号等の個人情報が登録してあるのであれば、必ず削除していただきたい、と申し入れました。

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ブランコの子に帰らうと犬が啼く

3/11   菅原独去

(ぶらんこのこにかえろうといぬがなく)

(すがわらどくきょ)

一年中あるのに、どうして歳時記には特定の季節のものとなっているのか、首を傾げたくなるような季語も少なくない。春でいうと、風車(かざぐるま)、風船、「ブランコ」など。

「ブランコ」は、ふらここ、鞦韆(しゅうせん)、半仙戯(はんせんぎ)とも呼ばれ、もともとは中国の儀礼で女性が乗るものだったとか。

いつまでも飽きることなく「ブランコ」を漕いでいる「子」に、傍らの犬が、もう「帰らうと」啼いた。無機質な揺動式遊具が、いかにも春の雰囲気を醸し出しているから不思議。

(わん句カレンダー)

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俳句のページを更新♪

●「現代俳句の300人」(2007年1月増刊号・毎日新聞社)
● 俳句実作の俳枕 「成田山新勝寺」
●悦花百花(2007年)

http://homepage3.nifty.com/e-factory/

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『思いが実現する 船井幸雄の60の言葉』

先月、熱海の私邸で取材させていただいた船井幸雄さんに、東京・品川のオフィスで再びお目にかかることに。持参した愛読書2冊にサインもしていただきました。お名前に添えられた言葉は、「希望」「すなおで明るく美しく!!」。「どんなことも 好きになり ありがとう と言うのが いちばんいい生き方と 思います」(『上手に生きるルールとコツ』より)

「船井幸雄さんの写真館」に取り上げていただきました♪
http://funaiyukio.com/shashin/index.asp?sno=200703004 

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日本の春はあけぼの犬の糞

3/10        坪内稔典

(にっぽんのはるはあけぼのいぬのふん)

(つぼうちとしのり)

「春はあけぼの」といえば『枕草子』の「春はあけぼの。やうやうしろくなり行く、山ぎはすこしあかりて、むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる。」を思い出す。

事物を端的に、やや偏執的に表現する『枕草子』の文体は、とても俳句的という気がする。

この有名な冒頭に「日本の」と大上段に構えて、さらには「犬の糞」ときたからには、清少納言も「ぎゃふん」という感じであろうなぁ。

しかし、犬を愛するものにとって、「春はあけぼの」の「犬の糞」は、なんともいえない趣がある。

(わん句カレンダー)

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今日の昼ごはん

山芋の精進揚げ、紫蘇とちりめんのごはん、新タマネギのかき揚げ風。

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忠犬の剥製耳垂れ牡丹雪

3/9    瀧 勧進帳

(ちゅうけんのはくせいみみたれぼたんゆき)

(たきかんじんちょう)

「忠犬」といえばハチ公。戌年に、「科博・干支シリーズ 戌」と題して、国立科学博物館で、忠犬ハチ公と南極観測犬ジロの剥製、二ホンオオカミの全身骨格など、犬にまつわる展示が行われた。

秋田犬のハチ公は、片耳が垂れていたことから、雑種と新聞に紹介されたこともあった。しかし実際は、ケガと病気のため耳が垂れたとされている。ハチ公の生前に建てられた渋谷駅前の銅像も、そして剥製も、そのことを忠実に再現している。

ハチ公は70年以上前の3月8日に亡くなった。

(わん句カレンダー)

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湯島 オリガミ会館

東京・湯島は、おつきあいのある出版社もあり、毎月足を運ぶ機会があります。このあたりは、湯島天神、湯島聖堂、神田明神はじめ、散策する気になれば、さまざまな名所旧跡があって楽しめます。ここ「オリガミ会館」は、私のオススメのスポット。ビルには、和紙や折り紙の作品展示や工房もあります。季節感あふれるディスプレイが美しい。

http://www.origamikaikan.co.jp/index.html

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囀りや犬は地団駄もて応ふ

3/8    

平井 浩

(さえずりやいぬはじだんだもてこたう)

(ひらいひろし)

引鶴、鳥帰る、鳥雲に入る、鳥交る、雀の子、鳥の巣、巣立など、鳥に関する春の季語は多い。「囀り」は、繁殖期に小鳥がしきりに囀ること。

地団駄」は、地蹈鞴(じたたら)の音変化で、足で地を何回も踏みつけること。腹を立てたり悔しがったりして、激しく地を踏むことを「地団駄」を踏むとも。

春を謳歌するような「囀り」に向かって、「ワタシもそこ行きたい!」と訴えるように、はばたかんばかりの勢いで足をばたばたさせる作者の愛犬サンちゃん。元気いっぱいでお茶目な姿が目に浮かぶ。

(わん句カレンダー)

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犬眠るその犬小舎に春の雨

3/7          吉屋信子

(いぬねむるそのいぬごやにはるのあめ)

(よしやのぶこ)

「春の雨」は、春雨ともいい、冬の雨とは異なるあたたかで優しい雨である。春霖(しゅんりん)は、毎日降り続くものをいい、菜種梅雨(なたねづゆ)は、菜の花の咲く時期に降る長雨をいう。

犬眠る」と少し間をおいて、「その犬小舎に春の雨」という、ゆったりとしたリズムから、「犬小舎」の中で眠っている、目の前に姿の見えない犬を包み込むようなまなざしを感じる。

杉田久女などの俳人を素材にした小説『底のない柄杓』(1964)を書いた信子は、『吉屋信子句集』(74)もある。

(わん句カレンダー)

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クリスマス・ローズ&チューリップ

クリスマス・ローズは、茎が立ち上がり、ずっと咲き続けています。暖冬のせいか、チューリップは、葉のほうがひょろひょろと細長く伸び、蕾が見えなかったのですが、葉の付け根のあたりをよく見ると、しっかり蕾がふくらんでいました。

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犬耳を立てて土嗅ぐ啓蟄に

3/6        高浜虚子

(いぬみみをたててつちかぐけいちつに)

(たかはまきょし)

「啓蟄」は、二十四節気のひとつで、雨水から15日目の36日頃に当たる。 「啓」はひらく、「蟄」は土中で冬ごもりしている虫のことで、地中で冬ごもりしていた虫が、地上へ這い出してくる意。穴を出る地虫そのものも指し、地虫穴を出づ、地虫出づ、蟻穴を出づともいう。

春の気配を敏感に察する犬は、「耳を立てて」入念に「土」を嗅いでいる。

北国では福寿草が咲き、東京では蝶も見られるようになって日に日に暖かくなる。でも、スギ花粉もたくさん飛んでいるので、私には要注意の時期。

(わん句カレンダー)

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沈丁花

玄関前の沈丁花が咲いています。南側の庭にある沈丁花は、昨年、丈が伸びたため刈り込み過ぎてしまったせいか、蕾をつけてもなかなか開きません。

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雪解けの空仰ぐ犬抱かれゐし

3/5    イザベル真央

(ゆきどけのそらあおぐいぬだかれいし)

(いざべるまお)

「雪解け」は、「雪解(ゆきげ)」ともいい、春の季語。あたたかくなるにつれて積雪が溶け始め、川に流れ込むと雪解川となる。雪解風、雪解光、雪解雫、雪解野、雪汁とも。

作者は、老衰で歩くことができない愛犬を毛布に包み、近くの公園のベンチに座り、一緒に「雪解けの空」を仰いでいたのであろう。春の訪れを感じさせるきらびやかな光がまぶしく感じられる。

ほっとしたように、その犬は数時間後に18歳数ヶ月の命を終えた、という。

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明大紫紺館 フォレスタ椿山荘 絵手紙講座

東京・御茶ノ水に今年1月完成した「明治大学 紫紺館」。5階の「フォレスタ 椿山荘」の個室で、レディス雑学クラブの例会が行われました。今回は、昨年の韓国旅行にもご一緒させていただいた6人が揃いました。

お食事の前に、中谷倭文乃さんの手ほどきによる絵手紙講座が行われました。中谷さんは、日本はがき芸術作家展風見章子賞を受賞されています(中央のハガキ)。硯や筆などの用具はもちろん、苺やデコポン、シイタケやカブなどの絵の素材もすべてご用意くださいました。そのとき、描いた私の作品というか、絵手紙は右端のもの。忘れかけていた絵心を呼び戻すためにも、絵筆を持つのも楽しいですね。

お料理は、フレンチオニオンスープ、ビフテキとベジタルソテーの大根おろし添え、季節のサラダ、パン、紅茶。

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像遅日西郷の犬老いにけり

3/4    川崎丈二

(ぞうちじつさいごうのいぬおいにけり)

(かわさきじょうじ)

「西郷」といえば、上野恩賜公園ある西郷隆盛像(高村光雲)。傍らの犬は、「西郷」さんお気に入りの雌犬・ツンだといわれる。

しかし、銅像を制作した時は亡くなっていたため、仁礼景範大という日本帝国海軍中将の雄犬をモデルにして作成されたという。

「遅日」とは、日が永くなってきたことで、暮れ遅しともいう。「老い」るはずのない「西郷」像の犬が「老い」るというのは、常識を超えて面白いし、「遅日」ならではの感覚という気がする。像を見ている作者自身の「老い」も指しているのであろう。

(わん句カレンダー)

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栗と玄米餠のおしるこ

東京・新宿御苑から四谷へ向かう途中、大きな交差点のほぼ角に、なかなか立派な店構えの蕎麦屋が目をひきます。「四谷 大木戸 藪蕎麦」というようです。

1度入りたいと思いつつ、引き戸の前に立つと、たまたま営業時間外であったり、定休日であったり。この日は、「貸切」というタテ看板が扉の前に立っていました。残念。なので、お隣のモスバーガーで、「栗と玄米餠のおしるこ」をいただきました。

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雛飾る隣りの犬の小さき伸び

3/3      

藤田山頭女

(ひなかざるとなりのいぬのさきのび)

(ふじたさんとうじょ)

雛祭りは、桃の節句とも呼ばれ、女の子の誕生を祝い、健やかで幸せな人生を願う気持ちが込められている。

「雛」を飾っているその「隣り」に座っている犬。ちょっと退屈したのか、「小さき伸び」をした。なんだか、ほほえましい。

古来、草や紙で作った「ひとがた」を自分の身代わりとして川や海に流して災厄を払っていた。これが、宮中の人形遊びと結びつき、雛祭りの原型になったという。雛遊び、雛あられ、雛市、雛壇、雛の宴、雛の客、雛の宿、雛流し、雛納めなど、関連する季語は多い。

(わん句カレンダー)

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シンビジウム ラビアンローズ

シンビジウムの花が開いています。ローズマリーは冬の間、小花を咲かせています。

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蒲公英の野に出でて取る犬の蚤

3/2   

田川飛旅子

(たんぽぽののにいでてとるいぬののみ)

(たがわひりょし)

「蒲公英」は、春の最もポピュラーな野草。キク科の多年草で、3~5月、日当たりのよい山野につぎつぎに花茎を出し、一面に黄色い花をつける様子は、健康的な明るさと生命力に満ちている。

散歩の途中だろうか、「蒲公英の野」で「犬の蚤」を取っている。幸福な風景である。春が来た喜び、うきうきと弾む心が伝わる。

ヨーロッパ原産の帰化植物の西洋たんぽぽは、在来種より繁殖力が強いため、秋まで咲き続ける。田川飛旅子の本名は博。「寒雷」「風」を経て、「陸」を創刊主宰した。

(わん句カレンダー)

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「へいけんこんブログ」始動

私が事務局長を仰せつかっております「平権懇」のブログがスタートしました。第一線で活躍中のジャーナリスト&弁護士によるコラムが、続々アップされる予定です。よろしくお願い申しあげます。
「へいけんこんブログ」
http://heikenkon.cocolog-nifty.com/blog/

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旅人と犬おりてくる春の山

3/1   

加藤三七子

(たびびとといぬおりてくるはるのやま)

(かとうみなこ)

Тさんは、フラットコーテッド・レトリバーの愛犬とともに、北海道3000キロをヒッチハイクした体験記を出版されている。脱サラして「今までできなかったことがしたい」と思った時、まっ先に浮かんだのは、愛犬と旅することだったとか。

でも、この「旅人」は、犬連れバックパッカーではなく、山道でたまたま出会った犬に導かれるように山を「おりて」きたのだろう。

枯色が消え、生気あふれる「春の山」を山笑うともいうが、快活な犬の歩みが見えてくる、明るい句。

(わん句カレンダー)

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