先回、お昼どきにうかがったところ、「臨時休業」。なので、近くの「まろうど」で昼食をすませたことがありました。今回は、午後6時前、次の待ち合わせに向かう前に、軽くお蕎麦をいただこうということで。
店頭からは、硝子越しの打ち場と挽き臼が見えます。暖簾をくぐると、まるで寿司屋のような白木のカウンター席が広がります。この間うかがった「志ま平」もカウンターでしたが、蕎麦屋としては珍しいつくり。
ちょっと蕎麦を、という雰囲気でもないかしら、と思いつつカウンター越しに、清潔そうな調理場を眺めます。2~3人の男性が、黙々と天ぷらの下ごしらえをしたり、こちらに背を向けて卵焼きを焼いたりしています。若々しくきびきびとした動きで、タダモノではないお店といった雰囲気を醸し出しています。
カウンターの目の前には、小魚がすいすい泳ぐ水槽が。両隣の30代くらいの男性客は、揚げたて旬の天ぷらをつまんでいます。ちらりと見ただけでも、並みの天麩羅屋の水準を超えた天ぷらだということが、私にも伝わります。
今日は時間も限られているので、まずは蕎麦。いつもはざるですが、ふと、このお店のかけ蕎麦をいただきたいと思いました。麺を計って釜に入れて茹でるところから、ゆっくり拝見することができました。
「松翁」で修業されたお店とうかがっていましたが、灰色がかった細い蕎麦で、多少太さにバラツキがあるところも、手打ちならでは。福島県会津柳津町産と茨城県西茨城郡岩瀬町産の玄そばをメインに使用して、玄そばおよび丸ぬきのそばの実を店内の石臼で自家製粉しているとのこと。汁は利尻産の昆布、枕崎産の本節、そしてイリコと乾椎茸を使用。薬味は千住ねぎ。かけといっても、ホウレン草、昆布かま、椎茸、三葉、柚子、白髪ねぎがのって、なかなか豪華です。
蕎麦をいただく間にも、予約客が入ってきます。隣のおひとりさんへもりが出されました。蕎麦湯は薬罐の別仕立てで、美味しそう。あー、蕎麦湯がほしい。
カウンターで蕎麦、ってなんだかオトナになったような気分。蕎麦だけでももちろん十分満足なのですが、やはり飲んで食べてと、いろいろ味わいたくなるお店です。
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