草堂さん
私が俳句を初めてまだ日の浅い頃、「草堂忌」という席題を与えられた。
「ソードー?」。私は、草堂という俳人を知らなかった。忌というのは、草堂さんが亡くなられた日。自分なりに草堂という人物をイメージして詠んだのが、
貌に似し石拾ひけり草堂忌 吉田悦花
拙い句ですが、『蝸牛 新季寄せ』の忌日の頁(草堂の亡くなったのは3月3日)に掲載していただいている。
そのまま、草堂については白紙のままの数年を経て、ある日、私は、『山口草堂全句集』(花神社 平成13年刊)を手にすることができた。
双の手にしんじつ青き藺を植うる 山口草堂
草堂は、明治31年大阪府生まれ。喀血のため、早稲田大学を中退。7年に及ぶ療養生活を送る。「新早稲田文学」に詩や小説を書く(そうなんだぁ~)。
しかし、一家を支えるため、文筆の道を断念。その鬱積した思いが、34歳で入門した「馬酔木」で俳句にのめり込む下地となった(フムフム)。
本書は、昭和7年から59年までの1995句を収録。
水原秋桜子は、昭和15年発行の初句集『帰去来』の序に、「この作風は、今までの俳壇に無かったものであり、馬酔木としても一つの境地を開いた」
「一題材に執着してこれだけ息のつゞく作者は全俳壇を見渡しても、たぐひすくないであろう」と、まさに絶賛している(!)。
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